トップページ>血液と病気>食事で高脂血症(脂質異常症)は避けられるか?:94号(2007/11/28)

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食事で高脂血症(脂質異常症)は避けられるか?

92号で血液ドロドロは高脂血症?を取り上げましたね。「血液サラサラ」の提唱者、菊池博士は、高脂血症と「血液サラサラ」の相関に根拠はなく、よく通るか詰まるかということ(流動性)が重要だと述べています。
油がとけて、血液がドロドロというようなイメージは間違いで、採血直後には全員がサラサラです。流動性との関係すら医学的には証明されていません。

日本動脈硬化学会は、今年4月「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」を公表しました。この中で広く普及している「高脂血症」という疾患名を「脂質異常症」に置き換える方針を打ち出しました。
今週のテーマは高脂血症(脂質異常症)は食事で防げるか、です。

新ガイドラインは何が変わった?

新ガイドラインでは、総コレステロール値を問題視せず、代わりにLDLコレステロール(LDL-C)値と、HDLコレステロール(HDL-C)値をそれぞれ別々に目標を設定しました。

とはいっても、こうやって表にしてみると、総コレステロール値を外しただけだということが明白ですね。トリグリセライドとは中性脂肪です。

大切なのはLDLとHDLのバランス

コレステロールHDLとLDL

総コレステロールとは、LDLとHDLの和です。
LDLを悪玉、HDLを善玉と呼びますが、実にいい加減な呼び方で、LDLに失礼です。LDLはコレステロールを全身に運ぶタンパク質の容器、HDLはあまったコレステロールを回収して肝臓に戻す容器です。
また、コレステロール自体は細胞膜をつくり、ステロイドホルモンや胆汁酸の材料にもなるという、とても大切な役割を果たしているのです。
だから、LDLとHDLはバランスが取れていることが重要なのであって、LDLは少ないほどよいわけではありません。

今回の改訂はようやくそのことに気づいたのか、という感じですが、とてもいい方向への改定です。でも、まだLDLを悪玉と呼んでいます。HDLが高い人を異常とする恐れがあるので総コレステロール値を外した、という説明がされています。

HDLが低い人を異常とするので、「高脂血症」という疾患名が適切でなく、新ガイドラインでは「脂質異常症」と呼ぶことになりました。

食事で脂質異常症は避けられるか?

脂肪分の多い食事をとると、コレステロール値が高くなり、動脈硬化の進行を早める、といいます。あなたも高コレステロールを予防、改善するには、コレステロールを多く含む卵黄やレバー、魚卵などの食品を控えるのが一番であると思われていませんか?

しかし、これだけでは十分ではありません。なぜなら、体内のコレステロールのうち、食事から摂取したものは2割にすぎず、残りの8割は肝臓や小腸で合成されたものだからです。

合成されるコレステロールの材料は、脂質や糖質です。コレステロールを多く含む食品を避けることも必要ですが、脂質や糖質を控えて、体内でコレステロールが合成されるのを防ぐことが、はるかに効果的といえるでしょう。
また、食物繊維はコレステロールの吸収を阻害してくれます。食物繊維の豊富なきのこ、海藻、こんにゃく、ごぼう、大豆などを積極的に摂りましょう。私はサプリメントとしてファイバーパウダーを夕食と一緒に摂っています。

適度な運動習慣を身に付けることも効果があります。からだを動かすことで、血液の循環が良くなり、代謝をあげ、たまった脂肪を分解・燃焼させることができます。HDLコレステロールを増やす効果もあるようです。

編集後記『マックよ、おまえもか!』

日本マクドナルドでも賞味期限の偽装が発覚しました。

東京都内の4店舗(早稲田、大塚駅前、新大塚、本郷3丁目)を運営するフランチャイズ会社「アスリート」が、賞味期限切れのヨーグルトとシェイクの原材料、卵やスライストマトを使用し、食品衛生法違反の疑いがあるとのことです。
さらにこれらの店舗の一部では、残ったサラダを翌日に売るために、調理日時を表示するシールを従業員が張り替える不正が、2年前から行われていました。

マクドナルドといえば、店頭で顧客を待たせないため、注文前に加熱をし、一定時間を過ぎればどんどん廃棄する、というファーストフードの基盤を築いた会社です。業界で最も厳しい安全基準が売りだったはずなのに…

しかも、日本マクドナルドはシールの張り替えを11月には把握しながら、調理日時は内部のための情報であって顧客への通知ではなく、法的には問題ないと判断し、公表してこなかったそうです。このシールには「お早めにお召し上がりください」との表示があるのですが。マックのこの判断は決して許せません。隠蔽です!

日本マクドナルドは、アスリートとの契約を打ち切り、4店を直営店としました。残る約3800ある全国の店舗では問題がなかった、と説明していますが、もはや信じられません。店長レベルで不正は容易に行えるということです。

マクドナルドでさえ不正が行われるということは、日本の外食産業・スーパーなどの大半はこのような消費期限の偽装を日常的に繰り返してきたことは疑いのないところです。
このような不正があろうがなかろうが、マクドナルドなどで食事をしないにこしたことはないのですが、いよいよ外食や加工食品を極力避けるだけでなく、安心・安全な食材をどう入手するかということが大きなポイントになってきましたね。どうしたもんだろ…



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